マメニッキ

平凡な日常のアレコレ

映画「ペギー・グッゲンハイム -アートに恋した大富豪」

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 U-NEXTで視聴した映画「ペギー・グッゲンハイム

ペギーがどういう人なのかの説明は省略(ごめーん)ペギー自身のインタビューを交えて構成された伝記映画。今は学校の授業で名前を聞くような有名な画家たちが、駆け出しだった頃にその作品を評価し、画家たちと交流し、作品を買い集めたペギー。モンドリアンだとか、エルンストとか、ブランクーシポロックなどなど、名前も、その作品も見たことはあるけれど、あの人ってこんな顔してこんな人だったのかーと、改めて知ったり。かなり見応えがあって面白かった。

その昔ヨーロッパの各国にある美術館巡りが楽しくて仕方なかった頃、私の夢は世界にあるグッゲンハイム美術館に全部行くことだったのだけれど、この映画を見てから久々にグッゲンハイム美術館のことを調べたら、もうなくなってしまったところも多いことを知った。その昔私が行ったベルリンのグッゲンハイム美術館はもうないのかー。残念。

私が行ったことがあるグッゲンハイムは、その今は無きベルリンと、ヴェニスの二つだけ。ビルバオにも行こうと準備していた頃、ちょうどマドリッドでテロが起きて、行くのを中止にしたので、ビルバオのグッゲンハイムにはいまだに行ったことがない。

映画そのものの感想は続きで

では映画の感想をランダムに

・ 裕福な家に生まれたペギー。その生い立ちや、家族についてのエピソードもかなりユニークだった。特に母方の家族がみんな変わり者だったそう。今回知ってびっくりしたのが、ペギーの父親について。あのタイタニック号の事故で亡くなっていたとは!しかも愛人と乗ってたとは!

・ペギーが若い頃働いていた本屋「サンワイズ・ターン The Sunwise Turn」のこの↓ショップカードなのかな?ロゴとかイラストがすごく好きな感じ。

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・ペギーの人生に起こるエピソードが、今の世の中ではありえないことばかり。7回中絶してたとか。離婚後に付き合ったイギリス人のホームズが、手首の手術のあと、そのまま目を覚まさずそのまま亡くなったとか。お姉さんが出産の時に亡くなったとか。妹のヘーゼルが離婚調停中に、子供2人一緒に転落死したり。鼻が嫌いで整形を受けようとして、痛くてやめたとか。人生そのものが映画みたいだ。

・初めてのギャラリーをロンドンに開いたペギー。当時のロンドンの風景がすてきだった。

 ・4万ドルでこれだけの作品を揃えたとは・・・、しかもどのアーティストも今やレジェンド級の人たちばかり。先見の目がすごすぎる。

 ・ロバート・デ・ニーロの両親が画家で、ペギーと関わっていたとは知らなかった!特に母親ヴァージニア・アドミラルの絵画がとっても素敵だった。名前覚えておこう。

・ペギーの娘ペギーンと息子シンドバットって・・名前すごいね?

 とにかく劇中に出てくるアート作品を見るだけでも楽しかった。いつかニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイムミュージアムにも行ってみたいなー。あのニューヨークのグッゲンハイムの建物をカーパークのようだとペギーが言っていたのがおかしかった。あの面白い形の建物を見ると、マシュー・バーニーのクレマスターの中に出てきたのを思い出す。その昔々、クレマスターサイクルを映画館で長い時間かけてみたことがあった。

すごく奇妙で、辻褄の合わない夢を見ているような、でもハッとするほど美しい映像でもあって、かなり衝撃を受けたのを覚えている。マシュー・バーニーの名前は久しく聞かないけれど、最近は何をしているのだろう。

                             
The Order - Matthew Barney